【コロナウイルスワクチンに期待しすぎる?】冷静に考えるべき理由

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医療系

こんにちは、だいだい(@daidai_cash)です。
アメリカの製薬会社ファイザーが新型コロナウイルスに対するワクチンが
第3相試験で90%の有効性を出したという事で株価が急上昇しています。

喜ばしいニュースですが、
1医療従事者としてこのワクチンのニュースについてとワクチンに対する基本
そして懸念事項について解説していきます。

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コロナウイルスワクチン開発のニュース

プレスリリースされたニュースの概要

・アメリカのファイザーとドイツの製薬ベンチャー企業バイオテックが開発した新型コロナワクチンが第3相試験で90%の有効性が得られたと発表
・データが揃い次第今後11月の第3週以降を目安にアメリカFDA(食品医薬品局)に承認申請予定

このニュースを受けて世界中の株価が暴騰しました。
世界中で脅威となっていた新型コロナウイルスのワクチンに、
非常に良い結果が出たという事で特にコロナで暴落していた航空株等が暴騰しました

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ワクチンとは?

新型コロナウイルスもワクチンが完成すれば収束すると世間の雰囲気がありましたが、
そもそもワクチンってなんでしょう?
なぜワクチンを打つと収束するのでしょうか?

ワクチンを打つ理由

ワクチンにも色々な種類や型がありますが、基本的に求められている効果は一緒です。

予め疑似的に病原体(菌やウイルス)を体に取り込み、その病原体に対する抗体を作る事

これが一番の理由!

ワクチンを打つ事で体の中に病原体が侵入した際に、
予め用意してあった抗体で対処し、病原体の増殖等を抑えることが出来ます。

病原体が体に侵入してから抗体が出来るまでの経過を簡単に解説します

抗体とは

初回病原体侵入時
①病原体が体の中に侵入
②病原体を認識し、好中球やNK(ナチュラルキラー)細胞などの病原体を攻撃する細胞が攻撃
③ウイルス撃退

2回目以降病原体侵入時
①病原体が体の中に侵入
②病原体を認識し、キラーT細胞による攻撃とB細胞による抗体の放出
③病原体の撃退

基本的にはこのような流れとなります。

専門的な言葉が多くてよくわからん!

こうなるのが普通だと思います。
私も大学で初めてやったときは何をやっているかがさっぱりでした💦

つまり病原体を排除する為の手順が1回目と2回目以降で異なってきます
2回目に病原体が入ってきた時の体の異物に対する対応策が異なるのです。

1回目の撃退時に残った病原体の切れ端や細胞の一部を元に
その病原体に対抗する為のタンパク質を生成します。これが抗体です

数学の問題で初めての問題だとなかなか解けないのに、
一度解いたことがあれば、苦労なく解けるのと同じです

体の中に一度情報があるので、病原体が侵入した際に素早く対抗できるのです。

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ファイザーが開発したワクチンとは

これはmRNAワクチンと発表されています。

ニュースなどで「アンジェスのDNAワクチンが〜」とか「アストラゼネカが〜」
など色々言われていますが、そこまで気にしなくていいと思います。

さっきの話で言うと、病原体の一部を元に体の中で抗体が作られます。
その病原体の一部が何か?と言うだけの話です。
それがmRNAと呼ばれるものと思ってもらえればオッケー

ちなみにmRNAは遺伝子情報の一部と思ってもらえれば大丈夫です。
(これまで解説しだすとページが凄まじいことに)

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ファイザーのワクチンに対する懸念事項

一番の懸念事項はもちろん安全性ですが、
それよりも保存状態の維持が一番の懸念事項だと思います。

保管の手間

このワクチンですが、超低温(ー70度以下)での保管が出来ないと構造を維持できない為
効果が発揮されません。
大量に必要とされる中でこれを輸送し、保管するのはなかなかに大変なことだと思います。

また日本に持ち込まれても、この温度で保管出来る設備を備えたクリニックや診療所は稀でしょう。
結局ある程度の規模の病院しか対応出来ないと言うことになりそうです。

批判を受けるかもしれませんが、大学病院やある程度の規模の病院が
治験でもないワクチン接種に、貴重な人員を裂かれるのは非常に非効率的です

・ワクチン接種や感染者のスクリーニング等をクリニックで
・入院や呼吸管理が必要な重症患者が専門病院で

貴重な医療資源は効率的に使いましょう♪

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免疫持続時間

有効性についてはかなり多くの所で取り上げられていますが、
この持続性についてはまだデータがありません

極端な事を入れば、
免疫持続時間が1週間しかなければ、毎週打たなければいけません

それでは流石にワクチンが出来ても実生活へ影響はしれています

インフルエンザでも3〜4ヶ月ほどと言われています。
終生免疫なら良いのですが、途中で消失して2回目かかった方がいるのデータもあります
もしインフルエンザウイルスと同程度あるにしても
インフルエンザと違い全季節においてある程度の感染力があると思わえる
新型コロナウイルスで3ヶ月に1回打つのは厳しいでしょう

かなりの量を確保できるとしているファイザーですが、
果たしてどのくらいの効果があるのか

経済への懸念

この発表があった直後世界中の株価が急上昇しました
全人類を悩ませ、経済活動を止めていた新型コロナウイルスに出来た!との期待が見て取れます

しかしこの株価がどこまで維持できるかは不明です。
元々各国政府の金融政策により下支えされていた株価に加えて
期待の持てるニュースで急上昇しました。
逆にいえば

・FDAの申請が通らない
・市販後調査で重大な副作用が発見された

これらが起こった際に暴落の可能性すらあります。
ワクチンバブルで上がった株価が弾ければ下がるのが目に見えています

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コロナウイルスワクチン簡単Q&A

現時点(2020年11月13日)で分かっている事をメインに簡単なQ&A形式で答えていきたいと思います

コロナワクチンって高いの?

値段は公表はされてはいません。しかし公費で賄うこととなっており負担はない予定です

負担がないのは助かるね〜

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コロナワクチンって効くの?

「90%の有効性が示された」との発表がされています。
これは全被験者を100人ずつに分け、
投与した100人と投与していない100人がいたとします。

・投与した群の人は1人が発症
・投与していない人の群は10人が発症

これにより有効性が90%という評価が出たということです(数字は適当)

これでわかるように打ったからと行って絶対に発症しないわけではありません。
また打ったが発症した人が重症化せず、軽症で澄んだ割合など
まだまだ本来は治験をして確かめておきたい事項はたくさんあります。

それでもある程度の効果は認められたワクチンが承認されそうだ
という事実は変わりません

安全性って大丈夫?

これは現時点では問題なしとなっています。
あくまで治験段階での話です

全ての薬は段階を踏んだ治験を経て承認されます
しかし承認され、世の中で使い始めて終わりというものではありません。

日々副作用等の情報を適宜収集し、定期的に情報がアップデートされていくからです

新たな副作用や使える病気等も追加されていくよ

そして因果関係が否定できないものなどは添付文書(薬の様々な情報が載っている公的文書)
の改定が行われ、世の中に周知さていきます。

また治験段階では一度コロナウイルスに感染した方や高齢者、小児、妊婦等は含まれていません。
これらの方々は主に世に出てから医師の判断で使用され、少しずつデータが集まっていくからです

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打った方がいいの?

あくまで個人的見解ですが、今までのデータを見ると
新型コロナウイルスはやはり高齢者において重症化のリスクが高いです。

また特に若者では感染しても無症状の人が多く
感染していても感染に気付かず治癒した方もたくさんいます(抗体検査の結果からこれらは推測できます)

重症化を防ぐ効果についてはまだ未知数ですが、
やはり高齢の方や基礎疾患のある方は重症化のリスクを避ける為
打っておいた方が良いのでは?と思います。

逆に若い方で安全性がという方はあまり無理する必要性もないのかなと

ワクチンを打ったから掛からなくなるわけではありません。
体が対処できるようになるだけです。

ソーシャルレンディング等感染を予防する策をとる方が楽かもしれません

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おしまいに

私自身はワクチンの開発には期待しています。
治療方法が確立し、ワクチン接種で経済が回っていって欲しいと思っています。

とはいえ、新型コロナウイルスだけでなく、あらゆるウイルス感染の予防のためにも
手洗いやうがい等の感染予防策は継続しておこなっていってもらえばと思います

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